第13回 神経伝達物質と受容体、神経回路、中枢神経系の特徴と体性神経系の構成、自律神経系の特徴

 今週ははじめに神経伝達物質の種類やはたらきを確認しました。アセチルコリン、グルタミン酸、アスパラギン酸、GABA、グリシン、そしてアドレナリンとノルアドレナリン、さらにドーパミンは頭に入れておきましょう。早速ですが、来週はアセチルコリンとノルアドレナリンを取り上げます。

 受容体には2種類あると説明しました。ただし、ほとんどの伝達物質に対して2種類の受容体があります。違いははっきりしていますが、アセチルコリン受容体など具体的に区別して考えなければならない現象もあります。

 Gタンパク質は今回紹介したように、細胞外からのシグナル分子に対する受容体と共役して(カップルして)作用するタンパク質です。具体的な機能の違いから数種類が知られていますが、いずれも他のタンパク質の機能を変化させるはたらきをします。機能を発揮するためにGTP(guanosine tirphospate;グアノシン三リン酸)が必要であることからGTP結合タンパク質と呼ばれ、略してGタンパク質といいます。図にあるように小型のタンパク質の三量体です。

 ニューロンは他の細胞との間で興奮を伝えたり受け取ったりしています。神経回路を考えることは、ニューロンとその相手との関係を見ることです。単シナプス結合でのつながりが基本ではありますが、授業で考えた2シナプス結合、つまり3個のニューロン間の接続を考えられるようにしましょう。それぞれのシナプス前ニューロンの反応のしかた、どのような伝達物質がどうなるのか(放出されるのか否か)、そしてシナプス後細胞の状態がどう変化するのか、一つ一つ順に説明できるようにしましょう。必ず声に出してみること。かかれば文を読んでいるようにスムーズに説明できれば、同じをことを書けと言われてもすぐにできます。説明の途中でしどろもどろになっているようでは書いて説明することはできません。

 発散回路と収束回路は具体的にイメージできるようにしておきましょう。閉塞回路と促通回路も概念的に理解していればよいと思います。

 解剖学の進捗がよく分からないので、脳と脊髄に共通する特徴を簡単に説明しました。脳の構造については、プリントで説明した程度は頭に入れておきましょう。生理学2では脳幹に循環機能や呼吸機能の中枢があることが取り上げれらていると思います。プリントp176には脳幹を延髄、橋、中脳のいくつかの断面で、神経核や脳-脊髄間の伝導路の位置を示しました。ややわかりにくい順に並んでいますが、参考になると思います。

 また、脊髄神経は脊髄分節ごとに出ていますから、分節の場所(番号)で区別しますが、脳神経には固有名詞がついていて、その多くは脳幹に出入りします。それぞれの神経の構成や機能に特徴があり、生理学全体の理解にも関わります。プリントp177には脳神経の出入りの様子と脳神経核(脳神経を構成するニューロンの細胞体が存在する)を図示しました。また,
P180以下にそれぞれの構成と機能を一覧にしました。生理学Ⅰ&Ⅲで具体的に触れるのは後期に入ってからですが、他の科目で取り上げられるはず。例えば、既に循環機能や呼吸機能を学ぶ中では舌咽神経と迷走神経の説明があったはず。気がついたところから翌頭に入れておきましょう。
 
 体性神経系は、解剖学的には脳神経と脊髄神経にまたがっています。機能については後期に、感覚器機能や運動機能と合わせて取り上げます。それぞれが、感覚神経、運動神経の機能を抜きには説明できないためです。


 自律神経系も末梢の自律機能と合わせて考えた方がわかりやすいため、それぞれの器官や器官系の神経性調節として取り上げられるはずです。一方、ある程度全体的なことが分かっていた方が、個々の調節機能もわかりやすいでしょう。既に循環器系や呼吸器系を学んでいるため、考え方の基本的なことは分かっていると思いますので、自律神経系が果たしている役割を全身性に考えておこうと思います。あわせて、具体的な機能調節に伝達物質や受容体がどのように関わっているのかについても触れます。

 自律神経神経系については、生理学Ⅱ&Ⅳを一通り学んだ後、つまり後期の最後に、それぞれの中枢機能を合わせて改めて考え直します。