2018年度 第11回 興奮の伝達、神経系の構成と機能、ニューロンとグリア

 宿題レポートの再提出に関して授業中に言い忘れましたが、来週新たに提出するにあたって、返却したレポートを必ず添付すること。書式等は始めに注意したとおりです。

 さて、今週の授業ではニューロンという細胞の構造について改めて取り上げました。非常に特殊な形態の細胞で、興奮を伝えることに都合のよい構造です。長い軸索を持っているために、細胞体から遠く離れた細胞に対して興奮を伝達することができます。来週改めて取り上げますが、長い軸索にもさまざまな工夫が施され、効率よく興奮を伝導することができるようになっています。

 興奮の発生、伝導、伝達は、ニューロンのほか骨格筋や心筋など限られた細胞が持つ機能です。生理学ⅠやⅡの学習から分かるように、生理機能を考える上では、このような電気現象(生体電気ということもあります)を理解する必要があります。

 興奮の伝達を考える上でのポイントは、シナプスの構造、電位依存性カルシウムチャネル、エキソサイトーシス、そして受容体です。シナプスの構造は図をよく見て、できれば一度自分で図を描いてみて頭に入れましょう。

 電位変化を刺激として開閉するゲート型イオンチャネルは、先週取り上げた電位依存性ナトリウムチャネルと電位依存性カリウムチャネル、そして、今回取り上げた電位依存性カルシウムチャネルの3つを知っておけば十分でしょう。電位依存性カルシウムチャネルについては、筋細胞を機能を考える際にももう一度取り上げます。両者は遺伝子は異なりますが、大きな意味での機能は同じです。

 エキソサイトーシスを考える必要のある現象はホルモンの分泌が最も代表的ですが、今回取り上げた神経伝達物質の放出も重要です。「細胞の構造と機能」で説明したさまざま機能や性質は、いずれも全身のどこかで具体的に作用しているものばかりです。具体的に取り上げられたときに、一度振り返りながら理解していきましょう。

  授業では最後にグリアについて取り上げました。来週最初に改めて触れますが、オリゴデンドロサイトとシュワン細胞がつくる髄鞘は、興奮の伝導を考える上で非常に重要な構造です。これらのグリア細胞は軸索の周囲を取り巻いていき、ほぼ細胞膜だけがおよそ100層ほど重なっています。脂質の割合が高く、軸索の細胞膜を細胞外液から完全に遮断していると考えていいでしょう。したがって、個々の軸索は電気的に絶縁されています。

 来週は、軸索をグリアが取り囲んでつくられる神経線維について、どのよに興奮が伝導するかをあらためて考えます。さらに、興奮の伝達についてもさらに詳しく考えます。