第9回 小胞による輸送、膜電位

今週は細胞膜を通過する物質輸送のうち、先週取りあげられなかった二次性能動輸送と小胞による輸送(膜動輸送)を考えました。小胞によるエンドサイトーシスとエキソサイトーシスもATPを分解して生じたエネルギーを利用していますので、能動輸送に含めて考えてもいいのですが、輸送の規模が大きく異なるため、別の方法として取りあげました。

食作用については授業でも例を挙げたように、生体防御機構としても非常に重要ですし、生体内での新陳代謝を図る上でも重要な機能です。食細胞といい場合には、一般的にはマクロファージと好中球ですが、破骨細胞やミクログリアなどマクロファージと同様の機能を持つ細胞はいくつか知られており、授業でも取りあげられると思います。

また、エキソサイトーシス(開口放出)は来週または再来週の授業で取りあげる神経伝達物質の放出のためのしくみとしても重要です。

後半では、前期の重要なテーマである興奮性細胞の特徴に入りました。ニューロンと筋細胞という2種類の興奮性細胞がどうして『興奮=膜電位の大きな変化」を生じるのかを理解することは、ニューロンと筋細胞の機能を考えていく上で欠かすことができません。特に、神経系はニューロンが興奮を次々と伝達していくことで機能しています。

膜電位という概念は必ずしもわかりやすいとはいえませんが、膜の内外のイオンの組成やイオンチャネルについて改めて復習をしてよく考えて下さい。また、電流や電圧など、これまでにどこかで学んだ知識も必要です。乾電池の電圧を忘れているようではだいぶ怪しいかもしれませんが、必要であれば昔の教科書を使って、あるいは本屋さんで何かを探して、復習をして下さい。

来週の授業では「膜電位」の理解を基にして、細胞が興奮するという現象について考えてみます。