第21回 痛覚、固有感覚

今回とりあげた表在痛覚は非常に重要です。質的に異なる2種類の痛みの特徴とそれらの痛みを生じる刺激や受容器、受容器からの興奮を伝える神経線維について区別してしっかりと頭に入れておきましょう。

ポリモーダル受容器については来週もう一度補足しますが、多様な刺激に反応できるということとC繊維の自由神経終末に存在するということを合わせて考えると、進化的には最も古くに発生した感覚受容器の1つと考えられます。したがって、侵害刺激に対する受容器としても全身に広く分布し、あらゆる場所の侵害刺激を受容して痛みを感じさせます。このことは、痛覚=痛みを感じるということが生体を防御するために必要な感覚であるということを示していると思います。

このような古くに発生した感覚に比べると、後半で取り上げた固有感覚は比較的新しい感覚といえるでしょう。神経線維は最も伝導速度の大きな有髄線維ですし、その感覚もきわめて繊細です。ある程度からだが大きくなり、いろんな部位が別々に運動させて活動することのできる動物にしか必要のない感覚です。

筋紡錘と腱器官の両方を固有感覚のための受容器として理解してください。特に、それぞれが具体的にどのような刺激に反応するのか、あるいはどのような変化を検知しているのかをはっきりさせて、感覚神経を区別して理解しましょう。

後期のここまでの内容で分かったと思いますが、前期に学んだ内容の上に立って説明しています。今回の神経線維の分類や筋線維の構造など、できるだけ前期のどこを復習すればいいのかを示しながら進めていきますが、理解に自信のない場合は必ず振り返って、よく見直しをしてください。

来週は、表在感覚や固有感覚の受容器に生じた興奮がどのように、あるいはどこを通って中枢へ伝えら得れていくのかを考えます。