第6回 細胞小器官と細胞分裂、染色体

今回は細胞小器官と細胞分裂、そして染色体を取り上げました。

リソソーム、ペルオキシソーム、プロテアソームはいずれも何かを分解するための小器官です。これら小器官は細胞内に多数あり、それぞれが独自の酵素によって対象物を消化、分解しています。リソソームとペルオキシソームはともに膜構造でできています。また、食細胞などの機能を考える上でリソソームは非常に重要です。

ミトコンドリアはATPを産生するための小器官で、多の小器官と異なり二重の膜でつくられています。ATP産生にはサイトゾルで生じる解糖系の他に、このミトコンドリアが持っているクエン酸回路と電子伝達系という2つのしくみが必要です。1反応あたりの産生ATP数はミトコンドリア内での反応の方が圧倒的に多く、効率的です。

また、授業では割愛しましたが、ミトコンドリアにはDNAがあり、いくつかの遺伝子を保存しています。この理由については場を改めて取り上げようと思います。

後半では細胞分裂のしくみを簡単に説明しました。来週の授業で遺伝子と遺伝子発現について取り上げますが、そのイントロとして染色体についても簡単に説明しました。

体細胞は分裂する場合に、必ずいったん丸くなります。そして、分裂して2個の娘細胞になると、間期の間に細胞内を元の状態に戻してから次の分裂に入ります。分裂中の核と染色体の振る舞いを中心に見直しておきましょう。また、今回はしっかりと説明できませんでしたが、間期に核内のDNAをすべて複製し、全く同じ塩基配列を持ったDNAを2セットにしてから分裂します。来週は、最初にDNAの複製という現象について説明します。『生理学のための化学』の「9.核酸の構造と複製」をよく読んで授業に臨んでください。

染色体は中学校や高等学校の生物でも必ず取り上げられる内容ですから、すでに分かっているという人も多かったと思います。生物の種ごとに固有の染色体数があり、標本化してギムザ染色するとそれぞれが特有の染色パターンを示します。ヒトの染色体の構成、常染色体と性染色体の数、組合せ、そして、倍数体と半数体の違いについてしっかりと見直しておくように。