検疫

 土曜日(5月9日)にNHKで、都市封鎖されたイタリア・ヴェネツィアの様子がドキュメンタリーされていました。2月には有名なカーニバルがあります。昨年11月の高潮で大きな被害をうけたヴェネツィアがどのようにカーニバルを実現するのかを取り上げるつもりで撮影を始めたようですが、事情が変わって、封鎖に至る過程を描く番組に切り替えたのでしょう。

 ヴェネツィアのカーニバルといえば仮面が有名です。番組ではこの仮面の制作も取り上げていましたが、COVID-19との関連で注目していたのが、ペストを治療する医師がつけたマスクを象った仮面です。カーニバル中にも、ペストの石の仮面をつけた特別のパレードもあるようです。既に触れたように、ペストは14世期にヨーロッパで猛威を振りました(ここを参考に)。アジアからヨーロッパに伝わったようで、トルコとの交易が盛んだったヴェネツィアからヨーロッパに入ったとされています。

 ところで、感染症の侵入を防止するため人や貨物を検査したり、隔離などの措置をしたりすることを検疫と言いますペストが流行したとき、ヴェネツィアで初めて今の検疫につながる制度が創られました。ペストに罹患した人たちだけではなく、海外から入ってくる人たちを一旦40日間隔離したのち、発症しないことを確認している入国させていたようです。イタリア語で検疫を”quarantena”と言い、これは40日を”quaranta giorni”ということに由来しています。英語では”quarantine”といいます。

 イタリアでは、3月の初めに感染者の多い北部がロックダウンされ、後半にはほぼ全土がロックダウンされた。食料品などの買い物以外の自宅からの外出も禁止されたベネツィアでは、アパートのベランダから”Andra tutto bene”(「全ていいようになる」とでも訳せば良いか?)と書いた垂れ幕が多く掲げられているとか。励みになります。