コレステロール

 授業中にコレステロールについて質問がありました。血中のコレステロールについては他の科目でも取り上げられるでしょうから、ここでは細胞膜に関して1点だけ補足をしておきます。

 授業では特に断りなく「細胞膜にはコレステロール必ずある」という意味の説明をしましたが、「動物細胞の」という限定を付ける必要があります。植物を構成する細胞=植物細胞の細胞膜にはコレステロールはほとんど含まれていません。他の種類のステロイド化合物が同様の役割を演じています。ステロイドという点では共通していますので、コレステロールと同様にステロイド環を持っている化合物です。また、植物にも、動物同様に「ホルモン」として機能する物質がありますが、ステロイドホルモンはわずかです。

 ところで、家庭で揚げ物や炒め物にはどんな油を使いますか? 多くの家庭では、いわゆるサラダ油、多くはひまわり油や菜種油、大豆油、ごま油などの混合物を使っているのではないでしょうか。中にはオローブ油を使う家庭もあるかもしれません。いずれにせよ、植物性油脂です。上の説明からも分かるように、植物にはコレステロールはほとんど含まれていませんので、これらの油脂は事実上「コレステロール・ゼロ」と考えてよいでしょう。わざわざ「コレステロール・ゼロ」と強調している商品もありますが、「他の製品にはコレステロールが入っているが、これには入っていないから健康によい」と言いたいのでしょうか?