2018年度 第23回 聴覚

 今回は聴覚の適合刺激である音波についても、やや詳しく説明をしました。バネの性質は小学校か中学校で学ぶ機会があると思うので、波の性質については理解できたと思います。音波も高等学校で学ぶ機会があっても多くは忘れていたことでしょう。医学、生物学といえども、しっかりと理解するにはさまざまな知識が必要です。

 音の大きさと音の高さについて取り上げましたが、音波のどのような特徴が感覚の差、つまり大きいか小さいか、高いか低いかという違いをつくりだしているのかを知っておきましょう。合わせて、それぞれの基本となる単位、ベルとヘルツも知っておく必要があります。

 耳の構造、外耳、中耳、内耳の詳細は解剖学で学ぶはずです。本来は構造を先に学んでおくべきですが、今年は逆になったようです。解剖学で取り上げられた際には、それぞれの部位の機能を改めて確認しながら見直しましょう。

 特に重要な部位は、鼓膜、耳小骨、蝸牛で、さらに蝸牛は、前庭階、鼓室階、蝸牛管について内部の液体の違いに注意して見直しましょう。コルチ器は重要であるのはいうまでもありません。2つの有毛細胞の反応のしかたとカリウムイオンの流入、そして興奮の伝達までをよく見直しておきましょう。

 聴覚の伝導路は、有毛細胞、蝸牛神経、蝸牛神経核、視床内側膝状体、一次聴覚野という大きな通り道をおさえながらも、蝸牛神経核から後は左右に分かれる並行回路として進んでいくところが、他の感覚と異なっています。

 来週は、前半で平衡感覚を取り上げます。後半では、今日配布した「光マップ」で視覚の適合刺激について簡単に説明して、視覚器の構造を考えます。