第26回 視覚の伝導路、脊髄反射(伸張反射と拮抗抑制、自原抑制)

 今回ははじめに視覚の伝導路について、特に、左右の眼球からの視神経が視交叉でどのように交叉するのかについて説明しました。

 まず、見ている対象の像は網膜に上下左右が逆転した状態で映っていることをよく確認しておきましょう。ここがわかっていないと、交叉と一次視覚野へ投影の状態が理解できません。

 視交叉については異なった書き方の図を2つ載せていますので、どちらか自分のわかりやすい方を使って、声に出して説明してみましょう。途中でつかえるところがあるようなら分かっていないということです。

 左右の網膜から伸びる視神経のうち、いずれも内側(鼻側)が交叉をして対側の外側膝状体へ、外側(耳側)は交叉せずに眼と同側の外側膝状体へ入ります。この結果、左右の網膜に映っている右側視野(視野の右半分)の情報が左一次視覚野へ、左側視野(視野の左半分)の情報が右一次視覚野へ入ります。

 一次視覚野には網膜状の部位局在があることが知られています。詳細な説明は省きましたが、機会があれば資料を配付します。

 後半は運動機能、特に脊髄反射のうち伸張反射と拮抗抑制を取り上げました。

 脊髄の構造については各自でよく復習しておくこと。体性感覚の伝導路を理解する上でも必要でしたが、脊髄反射そして随意運動の伝導路を理解する上でも必須です。

 また、反射についても一般論の説明をしましたが、第9章で考えるのは体性-運動反射です。第10章「自律神経系の機能」で自律神経反射を考えますが、反射の一般論は全く同じですので、しっかりと頭に入れておきましょう。

 反射はいずれも反射弓を理解し、自分の言葉で説明できるようにしておくこと。特に、伸張反射は単シナプス反射であるため、中枢の構造が単純です。反射を理解していく上での基本です。一般的なセオリーとともに、今回の授業で説明した上腕二頭筋での伸張反射を具体的に説明できるようにしておきましょう。

 拮抗反射も同様です。屈筋と伸筋という互いに拮抗する関係にある筋の一方で伸張反射が生じれば、他方では拮抗抑制が生じているはずです。関節の動きを理解する上でも役立つことでしょう。

 屈筋と伸筋の説明はプリントにはまとめていませんが以下の通りです。

  屈筋:関節を構成する骨に対して、両骨間の角度を小さくする運動(関節が屈曲する運動)を行う筋.
  伸筋:関節を構成する骨において、両骨間の角度を大きくする運動(関節が伸展する運動)を行う筋.


 来週で年内は最後です。なんとか脳幹の機能を説明してしまいたいと思います。予習の範囲は
  2.脊髄レベルでの運動調節、(10)四肢間反射
までと、
  3.脳幹による運動調節、(3)脳神経が関わる反射
までです。