2016年度第2回 生物の階層性

 今週は生物の階層性、つまり生体の構成レベルについて概略を説明しました。外皮系という、生理学ではまとめて取り上げることのない器官系をモデルにしましたが、どのように構成されているのかは分かったと思います。

 生理学では器官系ごとに分けて、それぞれがどのような機能を果たしているのかを考えていきます。器官系を構成する器官を順に取り上げ、それぞれどの様な大きさ、構造をしていて、そのような組織によって形作られているのか。器官の機能を発揮するために特に重要な組織は何か、その組織はどんな細胞で構成されているのか。それぞれの細胞はどんな機能を持っているのか。そして、細胞がそれぞれの機能を発揮するために、細胞内のどんな構造や分子が重要であるのか。こうしたことを一つ一つ確認しながら学んでいくことによって、そのとき学んでいる器官系がなぜそのような階層構造になっているのか、理解できるようになっていくと思います。

 物質レベルの説明はあまりしませんでしたが、今後の授業の中では頻繁に取り上げます。「生理学のための化学」は内容も分かりやすさも十分なものではありませんが、少しでも理解するように努力してください。また、今回は皮膚に存在するコラーゲンタンパク質とエラスチンタンパク質について簡単に説明しました。真皮は皮膚の伸展性や弾力性を担っている部分です。物質の性質とその細胞や組織の機能の関わりも少しずつ見えるようになっていくと思います。

 授業では多くの用語が出てきますが、できるだけ日本語と英語を併記するようにしています。決して、英語を覚えなさいという意味ではありません。日本語の医学用語もすべて外国語の訳としてつくられています。もちろんすべてが英語からというわけではなく、むしろ基本的な用語の場合には他の言語の訳としてつくられた言葉の方が多いかもしれません。しかし、言葉の意味や概念を理解していくためには、その起源や成り立ちを考えることは少なからず役立ちます。日本語だけを見ていては分からないことがたくさんありますので、代表的な外国語として英語を併記するようにします。