第1回 イントロ、生物の階層性

年度最初の授業はいかがでしたか? クラスによっては、文字通りの「最初の授業」でしたが、やや抽象的な話ばかりになってしまいました。来週からはもう少し具体的に「生物」あるいは「人体」を考えていきます。高校までの科目では、理科、特に生物と化学が土台ですから、まずは身の回りの自然や生き物、物質に目を向けるところから始めてみるといいと思います。注意深く見てみると、いろいろなもの見えてくるはずです。

さて、今日は生理学がおおよそ何を目的としているのかを簡単に説明しました。ここで説明した2つの考え方、生体の恒常性と生物の階層性という考え方は生命現象を考えていく上で最も重要な概念です。常に座右に置くつもりで、見直して下さい。

生物の階層性という概念は、「細胞」が生物の基本単位であるということと結びついています。ヒトの身体を構成する約300種類、約60兆個の細胞の機能を考えていく上で分子レベルでの理解は不可欠ですし、1個の細胞に注目すると周りの細胞との関係がいかに重要かが見えてきます。この細胞同士の関係を考えることが組織を考えることであり、さらには器官、器官系の機能を理解することにつながります。

組織の構造や種類、器官の構造については解剖学でも学ぶことになると思いますが、来週の授業で外皮系をモデルにして簡単に考えてみます。

プリントの追加のような形で配布した「生理学のための化学」はよく読んで下さい。一部に誤字脱字、図表の番号違いなどがありますが、十分に内容は理解できるはずです。一部授業でも解説をしますが、基本的には自学自習できるような内容になっていると思います。今後の学習の土台作りですので、時間がかかっても必ず取り組んで下さい。わかりにくいところがあればいつでも質問して下さい。また、次回か次々回に正誤表は配布するようにしますが、気がついたところがあれば順次教えて下さい。