第31回 自立神経反射、中枢の高次機能

1年間ありがとうございました.
やや進行が遅れてしまい、最後にばたばたと詰め込んだような授業になってしまいました.反省して来年度以降に生かしたいと思います.
また、今後(卒業後も)生理学的な内容でわからないことや疑問に思うことがあればいつでも質問してください.職員室に来ていただいてもかまいませんし、もちろんメールもオーケーです.

さて、最後は脳、特に大脳皮質の機能を中心に取り上げました.いろんな切り口がありますし、内容があまりにも豊富なので、例えば夏休みや冬休みのレポート課題で読んだ文献の方がより的確にまとめられていたかもしれません.授業で何か気づいたこと、??と思ったことがあれば、改めて見直してみるといいと思います.たぶんブルーバックスなどに記載されていることの方が正しいでしょう.

授業中にも触れましたが、脳波や睡眠(レム睡眠とノンレム睡眠)に関しては、これまでにも国家試験で出題されていますので忘れないでください.
また、感覚野や運動野(特に一次体性感覚野と一次運動野)の存在部位やはたらきの特徴もよく見直しておいてください.

学習と記憶のメカニズムについてもう少し時間を割くつもりだったのですが、十分な説明ができず申し訳ありませんでした.研究もまだ進んでいるとはいえない分野ですので、今後いろんなことが明らかになっていくと思います.思い出した頃に、ブルーバックスなどを読んでみるといいかもしれません.

授業で簡単に説明した「条件反射」は、非陳述的記憶に関わる学習機能の1つである「連合学習」とよばれる学習が成立した結果生じる現象です.2つ以上の刺激(あるいは出来事)を関連づけて学習し、一方の刺激(出来事)に出会っただけで2つの刺激を受けたときと同じ反応を示すようになることです.ヒトでも、ある食物を食べた後で気分が悪くなったりした経験があると、その後その食物を受け付けなることがあります.多くの動物(特に哺乳動物)が共通して獲得している原始的な学習機能の1つです.

言語機能と発声のしくみについてはやや私の興味・関心を入れて考えてみました.いかがでしたか?
わかりにくかったところもあると思いますが、質問があればいつでもメールしてください.

番外編として配布した「骨の生理」について
解剖学や生理学4の内分泌などで少し習っていると思いますが、生理学的にまとまった形で取り上げられることはなかったと思います.長く身体の「支え」としてしか考えられていなかったために、伝統的な生理学ではほとんど取り上げらませんでした.したがって、器官系としての「骨」系として記載している教科書もほとんどありません.しかしながら、近年、骨系は内分泌系や免疫系と関わりの深い重要なしくみを持っていることが明らかとなっています.また、骨粗鬆症のようにQOLにも大きく関わる重要な疾患も増えてきました.配布したプリントで取り上げている内容は、解剖学などで説明を受けたこととオーバーラップしているところも多いかと思いますが、骨を構成している細胞の機能やカルシウム代謝を中心にまとめました.是非時間をとって自分で学習するようにしてください.

PS
欠席した人で先週配布したアンケートに協力したいただける方は、新年度にはいってkらだしていただければさいわいです.

第30回 自律神経系の伝達物質と受容体、自律神経系の中枢

試験前最後の授業のまとめを忘れていました.うっかりしており、申し訳ありません.明日の授業のまとめと一緒にやります.

さて、先週の授業では自律神経系の伝達物質と受容体、そして脳幹、視床下部を取り上げました.

アセチルコリンのはたらきとその受容体の組み合わせは簡単ですが、ノルアドレナリンとその受容体の組み合わせ・はたらきは複雑です.プリントにまとめましたので、よく見ておいてください.
消化管や血管の平滑筋はややこしく見えますが、

胃と腸:全体の運動性低下はβ2、括約筋の収縮はα
骨格筋細動脈:α1が収縮、β2が弛緩
皮膚の細動脈:α1で収縮
冠状動脈:α1が収縮、β2が弛緩
の3点が基本です.

脳幹の各中枢機能は、いずれも生理学4で習っているないようですが、同時に明日取り上げる自律神経反射の中枢です.

視床下部の機能の中で特に重要なのは、体温調節と摂食の中枢としてのはたらきです.