第30回 脳幹を中枢とする反射

冒頭で先週からの続きとして、」屈曲反射と交叉性伸展反射を見直しました。伸張反射と拮抗抑制が組み合わさって関節の伸展が生じかすが、同様に、伸筋と屈筋のはたらきによって関節の屈曲や伸展が生じます。それぞれの反射弓を順を追って考えられるようにしましょう。

脳幹による運動反射は脊髄反射ほど単純ではありませんが、反射によるという点では共通しています。授業で取り上げたように、受容器や効果器が様々ですが、代表的な反射を中心にして説明しました。

特に授業で取り上げた眼球運動に関する二つの反射、前庭動眼反射と視運動性反応は、ともに脳神経を介していること、特殊感覚の受容器に対して運動神経を遠心路として反応することなどの点で脳幹を中枢とする反射の特徴をよく表しています。また、対光反射も特殊感覚刺激に対して自律神経系が反応するという点で特徴的です。いずれも、何が刺激となってどのような運動が生じるのか、その運動の目的は何は、受容器、感覚神経、運動神経はどのような構成になっているのか、などをよく整理して理解しましょう。

後期は感覚機能と運動機能を取り上げました。運動機能に関しては不十分ですが、ヒト(あるいは生体)が、例えば体外からの刺激をどのように受け、感覚・認識しているのか。さらに、その刺激に対してどのように反応し運動するのかという、動物的機能として最も基本的なはたらきを考えてきました。必要な知識を整理し、それに基づいて現象や概念を説明できるようにしっかりと復習してください。

第29回 視覚の伝導路、脊髄反射

先週ははじめに視覚の伝導路について補足しました。単に、視神経から一次視覚野までのインパルスの通過経路としてだけではなく、視野あるいは視野に入っている物体の像がどのようにしてイメージされているのかを考えられるようにしてください。視野と網膜、そして一次視覚野に至る伝導路を自分で描いてみて頭に入れておくように。

先週の中心は脊髄反射です。反射についても要点をまとめましたが、反射弓の構成をよく理解しておいてください。今度の授業、そして後期末試験でも必ず問う内容です。

さて、脊髄が中枢として調節している運動機能の中心は反射です。したがって、授業でもその代表である伸張反射と拮抗抑制、そして自原抑制を3つをはじめに取り上げました。反射という現象を考える上でのモデルとしても非常に重要です。反射弓を自分の言葉で正確に説明できるように、何度も繰り返しおさらいしておくように。

反射を考える上では、後期の前半で取り上げた感覚受容器と感覚神経に関する知識や理解も必須です。今回の授業では固有感覚受容器である筋紡錘と腱器官、そして表在感覚の受容器が関わる反射を取り上げました。来週は脳幹が中枢として機能する反射を取り上げます。ここでは、特殊感覚の受容器が関わる反射をいくつか取り上げます。

感覚機能と運動機能を反射という現象を通じて結びつけて考える必要があります。いろんな知識を別々の引き出しにしまい込むのではなく、いつでもすぐに取り出せるようにしておきましょう。

第28回 視覚

先週の授業では視覚器の中で可視光線を受けてニューロンの興奮に変換する網膜を中心に取り上げました。

網膜は大きく2層で構成され、このうち神経細胞層はさらに3層で構成されています。この3層の構造が硝子体側からどういう順で並んでいるのか(積み重なっているのか)をしっかりと頭に入れておくように。言い換えると、細胞層を可視光線がどういう順に通過していくのかをしっかりと理解してください。

そして、可視光線は最後に視細胞に当たります。視細胞は大きく2つの部分からなっていますが、光が当たって反応が生じる部分はより奥に位置しています。視物質=光が当たって構造変化を生じる物質は、杆状体(桿状体)細胞がロドプシン、錐状体細胞がフォトプシンです。基本的には同じ反応が生じ、光が当たることによって視細胞は過分極します。

視細胞の過分極は神経節細胞の興奮を引き起こし、この興奮が視神経を通して視床へ運ばれ、さらに大脳皮質一次視覚野へ送られます。

意識している視野、今見えている「その点」からの光を受けた情報が脳内をどのように運ばれていくのかについて、来週少し補足します。

入射する光量の調節は交際を構成している2つの平滑筋とそれらを支配する神経系の作用として理解してください。運動機能のところでも同じ内容を対光反射として取り上げます。

今週は、運動機能、特に脊髄反射につて取り上げます。

第27回 平衡感覚と視覚機能

新年最初の授業は平衡感覚と視覚機能(構造と遠近の調節)を取り上げました。

平衡感覚はなかなか実感しにくいのですが、刺激を受けた後のしくみは聴覚と非常によく似ています。授業でも触れたように、元々は1つだった器官が進化の過程で重複してそれぞれが別の機能を持つようになったと考えられます。有毛細胞と内リンパの働きによっているという点で共通しています。ただ、平衡機能は中枢が1つではなく、むしろ的¥待った中枢がないという点で他の感覚機能と異なっています。運動機能、特に眼球運動などと一緒に考えることになりますので、そこで改めて見直しましょう。

視覚機能は平衡感覚と異なり、自分の体験に引きつけて考えることができるでしょう。遠近の調節は水晶体とその周囲の構造を基にして考える必要があります。来週は明るさの調節について考えますが、2つの機能には互いに関連がありますので、そのつもりで今週の内容を復習しておいてください。

終了後に半規管の機能について、頭部が水平に回転したときに、どのように反応するのかという質問がありました。間違った説明をしてしまったので、改めます。例えば、頭部が左回りに回転したとき(左回りの回転加速度が加わったとき)、水平半規管は左側がより強く興奮します。