2016年度 第29回 大脳基底核、大脳皮質、伝導路

 遅くなりましたが、先週の授業の要約をしておきます。
 大脳基底核、正確には基底核群といった方がいいかもしれません。いくつかの神経核が組み合わさって機能しています。ただ、正常機能をすっきりと説明することができませんので、授業では、特定の神経核のニューロンが変性・脱落した場合にどのような症状が出現するのかを考えて、その部位の機能を推測しました。

 取り上げたのは神経回路の修飾部である黒質網様部のドーパミン産生ニューロンが脱落することによって生じるパーキンソン病と、入力部の一部である尾状核の抑制性ニューロンが脱落して生じるハンチントン病です。特に、パーキンソン病については根午後どこかで取り上げられるでしょう。高齢者に突発性に生じ、患者数の多いですから、症状のみならず、原因についても頭に入れておきましょう。

 大脳皮質の運動性機能については、伝導路ともども非常に重要です。しっかりと見直しておくように。

 一次運動野はその特徴がはっきりしていてます。一次体性感覚野の特徴と共通点が多く、理解しやすいと思います。自分の言葉で説明できるようにしましょう。伝導路、特に皮質脊髄路の特徴と合わせて考えるとよりわかりやすくなるでしょう。プリントに載せた図は、両者をともに考えるのに丁度いいと思います。

 補足運動野や運動前野はまだ分かっていないことも多いのか、機能が複雑なのか、一次運動野ほどはっきりとした説明はできません。これら2つの領野も、基底核と同様に、障害を例にして考えてみました。

 伝導路については錐体路系の2つの伝導路をまず理解しましょう。特に、皮質脊髄路は支配する領域が広く、外側路と腹側路で交叉する位置が異なるため、注意が必要です。図を見ながら、あるいは図を自分で描いてみてよく見直しましょう。経路の特徴を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

 脊髄の伝導路は体性感覚の2つの伝導路、すなわち脊髄視床路と後索路も合わせてよく見直しておきましょう。これらも交叉するという点で似ています。

 期末試験が迫っています。1回の試験で何もかもを問うことは不可能です、当然、より重要なポイントについて理解できているかどうかをと言うことになりますが、重要なポイントは毎年同じです。過去の問題を精査すれば分かることですが、結局問うているのは同じことです。やや切り口が異なっているだけですから、1つの内容をしっかりと理解していれば十分に対応できるはずです。 

Good Luck!

2016年度 第28回 脳幹反射、小脳、基底核

 今回はやや盛りだくさんでしたが、
前庭動眼反射と視運動性反応
前庭頸反射と頸反射
小脳の機能
基底核の構造
と分けて、それぞれで要点をおさらいしましょう。

 眼球運動を伴う反射は、国試などで頻出する内容ではありませんが、人体のしくみとして非常に重要です。現象は簡単ですので、それぞれの反射弓をよく考えておきましょう。最後に触れた基底核と同様に、神経回路を考える材料にもなります。

 前庭頸反射と頸反射はややわかりにくいところもあるかと思いますが、現象をよく理解するとともに、中枢が脳幹にあるということをよく理解しておいてください。

 小脳に関する問は以前はよく出題されましたが、最近は出題されなくなってきました。臨床症状を考える上では必須だと思いますので、構造の特徴や脊髄小脳路の性質を合わせて見直しておくように。

 基底核は図をよく見て、それぞれの神経核がどこにあるのかを確認しておきましょう。来週は、パーキンソン病とハンチントン病で神経回路がどのように変化しているのかを考えます。橋説明した正常での神経回路をじっくりと見ておきましょう。

2016年度 第27回 脊髄反射、脳幹反射

 今回の中心は主要な脊髄反射を通して、反射とはどのような現象か、そして、反射弓の構成がどうなっているかを理解することです。

 最初に、最も重要な反射として伸張反射を取り上げました。唯一の単シナプス反射でもあり、反射弓の構成は非常に単純です。刺激とその受容器、求心性線維と遠心性線維、中枢がどこであるのか、求心性線維と遠心性線維がどのように接続しているのか、効果器とその反応のしかた、というように、しっかりと考えられるようにしておきましょう。
 
授業では、伸張反射の中でも膝蓋腱反射をモデルにして説明しましたが、他にも多くの伸張反射が知られていますので、決して膝蓋腱反射だけを丸暗記するようなことのないように。


 伸張反射と拮抗抑制は必ず同時に生じます。そして、これらの後には自原抑制が起こって、関節位を元の状態に戻します。現象全体をしっかりとつかめるようにしておきましょう。

 屈曲反射と交叉性伸展反射はも現象は非常に分かりやすいと思いますので、反射弓をじっくりと考えて、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

 脳幹の運動に関わった機能は、脊髄と同様に反射の中枢としてはたらくことです。詳細を理解するには時間がかかると思いますので、特に重要な反射について、その現象を取り上げて説明します。脊髄反射よりも反射弓は複雑ですので、来週は代表的で、かつ、これまでに学んだ神経野神経核で説明がつくような反射に絞って説明します。

 次回は、小脳と大脳基底核の機能についても取り上げます。