第13回 単収縮と強縮、シナプスの構造

夏休み前は今日で最後でした.再来週があるつもりで、前期試験まで授業回数は余裕だなと思っていたのですが、ここにきて数え間違いでちょっと苦しくなりました.
いずれにしても、試験前最後の授業(多分9月14日)で行ったところまでが前期末試験の範囲です.

さて、今日の小テストで運動単位の名称を間違えた解答が相当目立ちました.白筋型の運動単位の名称を答える問題でしたので、筋線維の種類(名称)は「B」でいいのですが、運動単位の名称は「FF」型です.先週の授業の一番最後に取り上げた部分なので十分に見直せていなかったのかもしれませんが、気をつけてください.

単収縮と収縮の加重、そして加重された結果としての強縮は、#58のグラフをよく見ながら自分で説明できるようにしておくといいと思います.理屈は決して難しくありませんが、実際の運動(筋の収縮)を運動単位レベルでどのようなしくみになっているかを考えていく上で非常に大切です.また、等張力性収縮と等尺性収縮は、運動単位とはやや切り離して考えてもいいですが、これも実際の運動を考えていく上で大切なポイントです.

心筋と平滑筋はとばしてしまいましたが、生理学2で取り上げられている内容だと思いますが、同じ図を使われているわけではないと思いますので、参考にしてください.また、心筋細胞や平滑筋細胞がギャップ結合によって電気的に結合して機能的合胞体を形成していることも簡単に触れていますので、電気シナプスを考える上で参考になるかと思いますので、一度よく読んでおいてください.

前期の最後は「シナプス」の構造と機能です.化学シナプスであるニューロンどうしのシナプスと神経筋接合部を取り上げます.今日はその構造を簡単に説明しただけでしたが、次回(夏休み明け)には、伝達のしくみ(メカニズム)をやや詳しく考えたいと思います.どんな構造をしているのかということが基本ですので、シナプス前、シナプス後、あるいはシナプス間隙など、今日説明したキーワードをしっかりと覚えておいてください.

第12回 筋におけるATP産生と筋線維の種類、運動単位

今日は筋細胞内でのATP産生とエネルギー消費に基づいた機能分類、運動単位について考えました.

前回写真を見てもらったように、筋線維には非常に多くのミトコンドリアがあり、酸化的リン酸化反応によって盛んにATPをつくっています.しかし、突然の運動に備えて、ATPをすぐに作り出せるようにローマン反応という機能が備わっています.この反応自体は非有酸素反応に当たりますが、すべての筋線維が持っている機能です.

有酸素反応を引き起こすような運動=有酸素運動がなぜダイエットに効果があるか、簡単に説明をしましたが、もう一度自分でよく考えてみてください.ある程度自分の言葉で説明できれば、今回の授業内容は理解できています.

アミノ酸や脂肪酸をクエン酸回路や電子伝達系にどのように持ち込んで反応が進んでいるのかは、生理学
Ⅱ or Ⅳで取り上げられると思います.
高校で生物をとった方は覚えているかと思いますが、ミトコンドリ内でのATP産生の反応は非常に複雑です.細かいことを覚える必要はないと思いますが、各反応の出発物質と、副産物や実際にどれくらいのATPが産生されるのかということについては思い出しておくといいでしょう.

筋線維の種類と運動単位は、筋線維のはたらきを考える上で大切な知識であり、毎年のように期末試験で出題しています.昨年はちょうど夏休みに試験問題を考えている最中にオリンピックをやっていたので、そこから着想を得て前期の問題を考えました.
運動単位や神経支配比は、言葉の定義をしっかりと理解した上で、筋線維の種類と結びつけて見直しておいてください.

来週は、筋収縮についてもう少し取り上げた後、細胞と細胞の間での興奮の伝達のしくみを、特にニューロンどうしの結びつきを例に考えようと思います.