第11回 骨格筋線維の構造

今週から夏休み前までの3回で筋細胞、特に骨格筋を構成する細胞について取り上げます.

ニューロン同様に、筋細胞は非常に特殊な構造をしています.同時に、生体内での構成量も多く、解剖学的にも簡単にアプローチできるため、早くから研究が盛んでした.

筋線維の構造的な特徴は、その大きさとともに、
筋形質膜はニューロン同様に活動電位を生じ(来週取り上げます)、T細管がある
多核である
筋形質に、グリコーゲン、ミオグロビンを含み、
細胞小器官としては、ミトコンドリアが多く、また筋小胞体という特殊化した滑面小胞体を持っている
筋原線維が豊富
というところでしょうか.

そして、最後に取り上げた(来週改めて説明します)筋収縮のしくみを理解するためには、筋原線維の微細構造を理解する必要があります.
追加で配布したプリントにあるように、太いフィラメントと細いフィラメントを中心として構成される筋節の構造をしっかりと頭に入れておいてください.

第10回 活動電位と興奮の伝導

今週は、活動電位が生じるしくみをイオンチャネルのはたらきを通して考えました.さらに、いったん生じた活動電位がどのようにして細胞膜を伝導するのか、また、神経線維の構造によって伝導の伝わり方や伝わる速度が異なっていることを学びました.

活動電位はプリント126ページ3段目あるいは128ページの図を見ながら、自分の言葉で順序よく説明できるようにしておくといいでしょう.あくまでも電位依存性ナトリウムチャネルと電位依存性カリウムチャネルがいつ開閉し、その結果ナトリウムイオンとカリウムイオンの移動がどうなるか、がポイントです.

同時に、こうしたしくみを持っているために、活動電位の発生はall-or-noneであり、不応期も存在するわけです.

活動電位のしくみと特徴が理解できれば、興奮の伝導のしくみも難しくないのではないでしょうか? ある場所で活動電位が発生する=オーバーシュートするとすぐ隣で脱分極が生じ、これが閾値を超えるとオーバーシュートする.この連続です.

跳躍伝導は有髄線維の特徴としてよく覚えておいてください.同時に、神経線維には伝導速度の違う多くの種類があることがわかっています.授業の最後で取り上げた一覧表をよくみておいてください.具体的な数字は知っている必要は全くありませんし、今すぐ具体例を覚えなくてもいいですが、線維の名称と速度の順番、髄鞘の有無はしっかりと頭に入れておりてください.

来週からは筋細胞について取り上げます.

第9回 ニューロン:静止膜電位と脱分極

また更新が遅くなってしまいました.申し訳ありません.

今週は細胞膜の持っている電気的な性質について考えました.静止膜電位の考え方はなかなか取っつきにくいかもしれません.私もそうでした^_^;.
プリントもページが飛んだりして見にくいところもありますが、順序立てて考えていけば十分に理解できる内容です.

カリウムイオンの動きが基本ですので、ここを離さずに考えていけばいいと思います.プリント136ページ以降にも解説を付けましたので参考にしてください.

静止膜電位に対して、細胞内がより陰性になった状態を過分極、より陽性になった状態を脱分極といいますが、この2つの言葉は今後もよく出てきますので注意してください.活動電位は、脱分極が極端になった状態と考えていいと思います.

来週は、この極端な脱分極がどのようにして生じるか、そしてどうやって細胞膜上を伝わっていく(伝導する)のかについて考えます.

第8回 タンパク質の翻訳後修飾、その他の細胞小器官

今週は、はじめに
リボソームでつくられたタンパク質がどのようにして目的の場所(機能を発揮する部位)に運ばれていくのか、
について説明しました.

タンパク質の翻訳後修飾は、そのタンパク質が機能を発揮する上で必要な形(高次構造といいます)、つまり立体的な構造を作り上げていく上で必須のステップです.形が大切であるというと、ややアナログな発想のようですが、構造と機能は一体不可分です.

授業では細胞膜や細胞外で機能するタンパク質の輸送だけを取り上げましたが、そのステップをプリント91ページの図をよく見ながら自分の言葉で説明できるようにしておくといいと思います.

タンパク質に対する修飾のうち糖鎖の付加についてはプリント107ページ以下の「参考:糖と糖鎖、糖タンパク質、糖脂質」を参考にしてください.

他の場所で機能するタンパク質は、サイトゾルにあるリボソームで合成された後、タグであるシグナル配列に宛先ごとのトラックに当たるようなタンパク質が結合して運んでいきます.これらも多くが同定されていますが、残念ながら不勉強のため詳しく説明することができません.

ミトコンドリアはATP産生のための小器官と覚えておいて間違いないでしょう.基質レベルでのリン酸化と酸化的リン酸化についての詳細は後期の生理学4で学ぶことになると思いますので、譲ります.ただ、授業でも触れたように酸素を使うのか否かという点で、2種類あるということだけはしっかりと覚えておいてください.

滑面小胞体については総論的な説明しかできていませんので、特徴的な場合にはそれぞれの細胞を含む器官の機能として取り上げていきます.

リソソームや中心体もその役割をよく見直しておいてください.