「人体の不思議」展

先週の土曜日から、名古屋・名駅に新しくできた愛知県産業労働センターの8階で「人体の不思議」展が開かれています.行かれた方はいらっしゃいますでしょうか?

以前にも同様の企画があったのですが、今回の売りは、『プラストミック標本』というものらしい.HPによると
「新技術で作られたプラストミック標本は匂いもなく、また弾力性に富み、直に触れて観察でき、常温で半永久的に保存できる画期的な人体標本です」
とのこと.

連休でちょうど授業もないことですし、ぜひどなたか行ってみて感想をお知らせください.私も次週あたりに行ってみようと思います.

HPは
ここ.入場料は¥1500とやや高めですが、100円の割引クーポンもついています.

第22回 聴覚

今週は聴覚器を終えてしまいたかったのですが、雑談したためか少し残ってしまいました.

私たちは日常的にいろんな高さ、大きさ、そして音色の音を聴いています.そしてそれらはある程度客観的な、つまり聴いた人たちが、それらを同じ尺度で評価することができます.(味覚や嗅覚もできるはずですが、あまり一般的ではない) したがって、研究も比較的進んでいますし、勉強しやすいのではないかと思います.

「音響」という観点からも、モノグラフ的な書物が出ていますので、興味のあるヒトは自分で調べてみてください.

さて、耳の構造は解剖学でも取り上げられていると思いますが、生理学的には、聴覚受容器の刺激の伝わり方が最も重要です.
音波という「空気の振動」がどのようにニューロンの電気的な反応に変えられていくのかをよく見直しておいてください.ちょっとややこしいところもありますが、大まかな流れをつかんでおくことが重要です.
空気の振動 → 固体(鼓膜・耳小骨)の振動 → 液体(外リンパ・内リンパ)の振動 → 固体(基底膜・蓋膜)の振動 → 感覚毛の変形 → カリウムイオンの流入による脱分極 → 蝸牛神経への興奮伝達

来週はお休みで、次回は平衡感覚と視覚のの前半部分をやります.

第21回 味覚と嗅覚

今日は味覚と嗅覚を取り上げました.
いずれも微絨毛に受容体があって、物質と結合することによって細胞に脱分極を生じることからはじまります.

味覚器は、受容器細胞である味細胞と一次ニューロンが別で、その間にシナプスがあります.一方、嗅覚器は嗅細胞自体が一次細胞として機能し、受容器電位がそのまま嗅神経を伝導して嗅球にインパルスを伝えます.
味覚器では味蕾と味細胞、嗅覚器では嗅細胞を中心にして、それぞれの解剖学的な特徴をしっかりと確認しておいてください.

受容体については、進化との関わりについて少しだけ触れました.長い年月をかけて獲得してきたしくみですが、進化というのが単なる複雑化、肥大化ということではなく、別の機能が発達することによってある機能が低下していくこともあるのだといういい例ではないかと思います.

伝導路も両者で大きな違いがあります.味覚系が体性感覚同様に、中枢が比較的はっきりとしているのに対して、嗅覚系はかなり複雑というか、まだ十分に解明されていないこともあり、わかりにくい構成です.まだまだこれからいろんなことがわかっていくことでしょう.
味覚系では味蕾・味細胞の場所と脳神経の支配、嗅覚系では嗅神経について見直しておいてください.

第20回 痛覚、味覚

今日は痛覚の機序を取り上げました.
中心は表在感覚としての痛覚で、感覚される痛みの性質と受容器、神経線維の組み合わせをしっかりと見直しておいてください.国家試験でもよく出題されるテーマで、期末試験でも何らかの形でほぼ毎年出題しています.

深部痛と内臓痛覚は表在痛覚と違って質的に1種類の痛みが生じます.表在痛と比較しながら考えておくといいでしょう.

伝導路は、表在感覚については脊髄視床路を確認することと、脊髄網様体路の特徴を見直しておいてください.これは、痛覚によって生じる様々な反応を考える上でも非常に大切です.
関連痛は臨床的には大切なことだと思いますので、プリントに示した図よりもより詳細な関わりをいろいろ自分で調べてみてください.

内因性発痛物質と内因性鎮痛物質は時間の都合で飛ばしてしまいましたが、3年生の「鍼・灸理論」の中で詳しく取り上げられるはずです.

さて、後半から特殊感覚に入りました.一般感覚と共通すること炉や大きく違っているところなど、自分なりに比較しながら勉強するといいと思います
味覚は、嗅覚とともに化学感覚ですが、ともにヒトの生存にとっては必ずしも重要な感覚ではなく、また動物実験も難しいことから研究が遅れていましたが、それぞれ感覚を生じさせる物質に対する受容器の遺伝子がクローニングされ、大きく研究が進展しました.