歴史的発見に関する文献:「世界を変えた書物」

木曜日の中日新聞に、来週末から名古屋市科学館で行われる『世界を変えた書物展』を紹介する記事が載っていました。と言っても、この記事で初めて知ったのですが^_^;

金沢工業大学には科学・技術に関する歴史的な文献、書籍の大掛かりなコレクションがあるそうです。その一部を持ってきて展示してくれます。9月13日から29日まで。期間が短いのが残念ですが、ぜひとも行ってこようと思います。

新聞記事やHPの紹介をみると、ダーウィン『種の起源』の初版やニュートンの『プリンキピア(自然哲学の数学的原理)』など、まさに「世界を変えた」本を、その時代を感じながら見ることができるようです。また、レントゲンのX線発見に関する講演録やメンデルの著作なども展示されるようで、見る前からワクワクします。

夏休みに読んだブルー・バックスではそれぞれも分野の歴史にも触れた部分があったと思います.先ずは試験ですが、そのあと時間に余裕のある方は是非.

小テスト第14回の解答訂正

本日実施した第14回小テストの問題番号に一部誤りがありました.問題で⑭のあとにかなりの食い違いがあり、14番以降17番までの通し番号に訂正します.従って、合計で21点満点です.

また、配布した解答の一部に誤りがありました.先生から説明があったと思いますが、

副交感神経が交感神経に対してゆういに活動すると消化器系の器官の活動は全般に( ⑯-2 )する.の空欄は( ⑰ )で、
「更新、または増加」
です.

では、前期試験をがんばってください、Good Luck!!

第15回 筋原繊維の構造と筋収縮のしくみ

前期の最後は骨格筋(筋節)の構造と収縮のしくみを取りあげました.

最初に説明した筋節の構造は、単に構造が分かったというにとどまらず、筋節の構造が収縮・弛緩に伴ってどの高に変化するのかを考えられるようにして下さい.

筋節の構造自体は何度か書いてみれば簡単に頭に入ると思います.2つのフィラメントがどのように位置関係になっているのかがポイントです.また、それぞれを構成するタンパク質についても説明しました.特に、アクチンタンパク質とミオシンタンパク質の役割を理解した上で、筋節の構造を考えられるようにしましょう.

筋の収縮、つまり筋節の収縮のしくみはイメージできましたでしょうか? 神経筋接合部での興奮伝達から興奮収縮連関、筋収縮のサイクルが回り弛緩するまでを一続きの流れとしてりかいしてください.この点でプリントp176178の図は非常によくできています.それぞれに説明を付けましたが、自分の言葉で説明できるようにして下さい.

試験勉強としては、神経筋接合部を興奮性シナプスとしてみておくことが重要です.この点で、シナプスとしての構造をもう一度確認するとともに、伝達物質や受容体についてもあわせて見直しておいて下さい.そして、興奮性シナプスでは、シナプス後電位は脱分極性の興奮性シナプス後電位です.これが筋活動電位となり、筋形質膜を伝導して興奮収縮連関の一連の現象が始まります.

筋形質膜は筋細胞の細胞膜ですから、細胞膜の構造とともに、ニューロンでの興奮の伝導で説明したことと同じ現象が生じています.大きな違いは細胞内への陥入がT細管がつくっていることです.筋線維では活動電位は細胞内にまで影響し、筋小胞体の電位依存性カルシウムチャネルを開きます.

筋小胞体は滑面小胞体であり、カルシウムイオンの貯蔵庫として機能し、筋形質に対して常に高いカルシウムイオン濃度を保っています.したがって、チャネルを開けば受動輸送でカルシウムイオンは筋形質内へ拡散していきます.また、筋小胞体は能動輸送のカルシウムポンプが稼働し、筋形質内のカルシウムイオンを筋小胞体内へくみ取るしくみが常に働いています.このため、チャネルが閉じてポンプだけが働いている状態では、カルシウムイオンは筋形質から筋小胞体内へ移動していきます.

興奮収縮連関の全体を理解する上では、カルシウムイオンをキーとして考えてみるのがいいでしょう.上記のことを理解した上で、筋活動電位の伝導から筋原線維を構成する2つのフィラメントの相互さようなでを順を追って考えていくようにしましょう.

授業の最後は時間が足りず、やや尻切れトンボのようになってしまいました.「収縮」という言葉の意味を理解することが先ず第一です.等張力性収縮(等張性収縮ともいいます)と等尺性収縮という言葉の意味は、プリントの図を見ながら考えればすぐ分かると思います.国試に出題されたこともありますので、見直しておいて下さい.

第14回 自律神経系、骨格筋の構造

夏休み明け初日ということなのか、小テストは全くできていませんでした.

さて、今日は途中で話題が大きく変わりました.前半は自律神経系、特に交感神経系と副交感神経系の作用の特徴を概観し、後半では骨格筋の構造について考えました.

交感神経系と副交感神経系による調節は、これらが器官を二重に支配しているということが重要です.ともに常時自発的に活動していて、活動の強さは中枢によって調節されています.したがって、交感神経と副交感神経のいずれが優位に働くかによって、つまりより強く作用するかによって、支配されている器官の働き方が変化します.循環器系や消化器系ですでに学んでいるように、機能が亢進する場合と低下する場合があります.このように交感神経と副交感神経のいずれが優位であるかによって、その作用は全く逆になるため、これを拮抗作用と言います.

追加で配布した表にはこの拮抗支配の結果、どのような作用が発揮されるかを簡単にまとめました.言葉づかいなど、ややわかりにくいところもあるかもしれませんが、学んだところから順に理解していってください.

交感神経系と副交感神経系で使われる神経伝達物質は2種類しかありません.授業では触れませんでしたが、自律神経節のシナプスは興奮性シナプスです.したがって、節前ニューロンの興奮は節後ニューロンの興奮を引き起こします.しかし、節後ニューロンと効果器細胞がつくっているシナプスは興奮シナプスである場合と抑制性シナプスである場合の両方があり得ます.

後半に取り上げた筋のうち、心筋と平滑筋については第5章の最後に簡単にまとめています.生理学では時間の都合で説明することができないと思いますが、生理学で学んだ内容を見直す意味では今日の内容と合わせて一度目を通しておくといいと思います.筋が収縮するためには筋細胞膜に活動電位が生じることが必要ですが、洞房結節のペースメーカー細胞がなぜ自律的に興奮する(活動電位を発する)のか、また、固有心筋の活動電位がどのようなものであるかについて簡単に説明しています.

今日のテーマは骨格筋の構造、特に筋線維の細胞膜=筋形質膜と細胞質=筋形質についてでした.図を使って説明をしましたが、プリントp169の図はおおよその構造をよく表しています.また、全体の概念としてはp170の図が非常にわかりやすいと思いますので、1度自分で描いてみて、重要な構造を頭に入れるようにしてください.

構造と機能は一体ですが、構造が分かれば機能は理解しやすくなります.したがって、自分なりのイメージをしっかりとつくって、その上で機能を考えられるようにしてください.

p170
の図に示された筋線維内の構造、特に今回は筋の収縮に関する構造が重要です.筋形質膜、T細管、筋小胞体、筋原線維の4つです.

最後に筋原線維について説明をしました.筋節の構造については、筋収縮のしくみを考えるために改めて説明しますが、筋の横紋の構成である明帯=I帯と暗帯=A帯が筋原線維の構造に因っていることはしっかりと理解してください.授業ではいくつかの写真を利用して説明しました.自分でよく見て、声に出して説明してみるといいでしょう.

来週は筋原線維の構造を基にして筋線維の収縮について考えます.また、運動ニューロンの興奮がどのように筋収縮をもたらすのかについても取り上げます.神経筋接合部についてよく復習しておいて下さい.