第3回 pH、フィードバック、化学反応

 今回取り上げたうち、水素イオン濃度とpHについては『生理学のための化学』第5章で取り上げていますので、ここで中途半端な説明をするよりも酸と塩基の性質とともに考えた方がわかりやすいでしょう。炭酸−重炭酸緩衝系についても合わせて説明しています。

 フィードバック、特にネガティブフィードバック機構については、エアーコンディショナーを例にして基本的な仕組みを説明しました。別途改めて説明を付しましたので、改めて考えてみましょう。

 授業でも触れたように、血圧の調節は循環器系の仕組みを理解する上で重要なポイントになる内容です。フィードバック機構の考え方のみならず、心臓と血管の構造と機能がよく分かっていないと、血圧調節の全体像をしっかりと説明することはできません。理解した内容を自分の言葉で説明するという意味でもよいモデルですから、生理学2で学ぶときには改めて思い出すようにしましょう。

 ポジティブフィードバック機構については、別途例も挙げました。生理学で取り上げられる大きな現象は子宮筋収縮・子宮頚部拡大だけかもしれませんが、細胞内の現象としてはいくつか考える予定です。

 化学反応については、合成=同化、分解=異化、そして、合成+分解=化学反応全体=代謝=同化+異化 としてまずは用語の意味を頭に入れましょう。そして、同化の過程と異化の過程でエネルギーがどのように移動するのかを理解しておきましょう。

 生体で生じる化学反応のほとんどは交換反応であり、可逆的反応です。アミノ酸の結合と分解を例にして説明しました。『生理学のための化学』第12章前半でもほぼ同様の内容を説明しています。アミノ酸以外の例も取り上げて説明しましたので、合わせて読むと理解が深まるでしょう。

 生体での化学反応にかかわるエネルギーを考えるには、アデノシン三リン酸を抜きに説明することはできません。今後はATPと略しますが、名称と略号を自由に使えるようにしておきましょう。同化と異化の過程でATPの分解と産生がどのように関わっているのかをよく考えましょう。