ルイージ・ガルバーニ

 昨日のボローニャ大学の続きです。

 解剖劇場のある建物の前の広場には18世紀にボローニャ大学医学部にいたルイージ・ガルバーニの立像があります。手に持っている板の上にはカエルの標本が載せられています。


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 授業で神経線維を活動電位が伝導することや神経からの興奮の伝達によって筋が収縮することを学びました。このように、生体における電気現象、ひいては二つの物体間に電気が流れることをはじめて見いだしたのがルイージ・ガルバーニです。

 彼は、窓の鉄枠にぶら下げておいたカエルの脚が時折ぴくぴくするのをみて、カエルの脚をつり下げている銅の針金と鉄枠(つまり異種の金属)が触れると脚の筋が収縮することに気がつきました。ここから、筋に電気を通じることで収縮することを見いだしました。当時、ベンジャミン・フランクリンの雷の実験は広く知られていたようですが、自然現象としてではなく、人為的に電気現象を生じうることを発見したもので、その後の電気伝導の発見や電池発明につながっていきます。論文が発表されたのは1791年のこと。電気分解や電池で有名なボルタも同時代の人です。

 この時代には神経や筋の構造は全く分かっていません。膜電位やイオンチャネルなど彼らには想像もつかなかったでしょうが、こうした先人たちの努力の積み重ねが今につながっています。

 ガルバーニが仕事をしていたのはわずか200年余り前のこと。その前の200年間(17ー18世紀)とその後の200年間(19ー20世紀)とでの人類の自然に対する認識の発展具合を比べると、スピードの違いに圧倒されます。歴史は今に近づくほど早く変化することを実感できるのではないでしょうか。これからの200年間の変化は想像もできません。