レントゲン博物館

 ドイツ旅行の中でヴュルツブルク(Würzburg)という街を訪ねました。バイエルン州の北西の端にあり、ロマンチック街道の北の基点として有名です。また、世界遺産に指定されている「レジデンツ」の他、マリエン要塞(Festung Marienberg)、古マイン橋(Die Alte Mainbrücke)などが知られています。ワインの産地としても有名です。同時に、ドイツ国内で4番目に古いヴュルツブルク大学をもつ大学、学生の街。人口規模や街の構造が異なるため単純に比較できませんが、今回行ったバンベルクやアンスバッハよりも活気がありました。

 日本では「ヴュルツブルク大学」と呼ばれることが多いですが、正確にはユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルク、Julius-Maximilians-Universität Würzburgといいます。1402年に創設され、現在の学生数は大学院生をあわせて約30,000人、学部の構成はやや理系に偏っているような気がしますが、ヴュルツブルク大学にゆかりの研究者の中からは8名のノーベル賞受賞者が出ています。中でも医学、生物学に関わる分野では
・レントゲン Wilhelm Conrad Röntgen 1901年物理学賞
・フィッシャー Hermann Emil Fischer 1902年化学賞(有機化学物質の構造式を考案、フィッシャーの投影式と呼ばれています。また、数々の有機化学反応を考案しています。)
・シュペーマン Hans Spemann 1935医学・生理学賞(発生過程での胚誘導現象の発見、シュペーマン・オーガナイザーと名付けられています)
が有名です。
 また、ノーベル賞は受賞していませんが、動物における細胞説を提起し、シュワン細胞を発見したシュワンTheodor Schwannもヴュルツブルク大学で学んでいます。

 レントゲンは1845年生まれ、1895年にX線の発見を報告して、1901年に第1回ノーベル物理学賞を受賞しました。当時レントゲンが研究に使用した実験室や、講義室を含めた建物が市内に現存します。現在は「レントゲン博物館」として一般に公開されており、自由に見学することができます。

 パネル展示などの他、当時の実験器具やノートなども展示されています。
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 レントゲンが使った実験室も同時を再現して残されていますが、残念ながら室内まではいることはできず、ガラス扉越しに写真を撮るしかできませんでした。
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 また、建物外の一角にX線の発見の記念碑が建てられています。
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