2017年度 第25回 視覚、反射と脊髄の構造

 今回は前回の最後にやや中途半端に終わってしまった色や色覚について補足をしました。色覚について国試で問われることはないと思いますが、身近な事柄ですからですし、そもそもヒトあるいは動物にとっての基本的な機能の1つですから一度しっかりと頭に入れておきましょう。

 遺伝については高等学校の生物などで取り上げられていますので、覚えている人も多いでしょう。生理学で取り上げる時間がありません。病理学などで遺伝病などと関連して取り上げられるのではないかと思いますので、そのときにしっかりと勉強して下さい。

 色覚に関する遺伝現象は複雑で、高校の生物では1型色覚異常(旧来の赤色盲)と2型色覚異常(旧来の緑色盲)のしくみを「伴性遺伝」としていますが、正確ではありません。詳細はとても書ききれませんが、後期試験後の重合で時間があれば取り上げることにします。

 視覚の伝導路は、たの感覚の伝導路を比べるとやや複雑です。視神経が交叉をするところがポイントですが、脊髄視床路や後索路のような交叉のしかたとは異なります。また、視野の左右と網膜の左右が逆転しているため、さらに複雑に感じるかもしれません。順序立ててよく考えてみましょう。こういう内容はただプリンのテキストや図を見ているだけでは絶対に身につきません。必ず自分で図を描いて、授業で例に挙げたように矢の絵や各部位の名称などを書き込んで確認するようにしましょう。手も頭も、しっかりと使わないと理解できません。

 後半は第9章に入りました。運動機能に関する神経系のはたらきを、各機能の中枢部位のはたらきに注目して考えていきます。最初は脊髄と脳幹を考えます。この2つの部位を中枢とする運動機能のほとんどは反射であり、脳が介在することなくはたらきます。

 授業では反射に関する神経回路である反射弓の概略を説明しました。来週、そして年明けの授業ではこうした反射とその神経回路である反射弓を順に考えていきますので、その校正をよく頭に入れておいて下さい。また、最後に触れたように、最初に取り上げる伸張反射、拮抗抑制、自原抑制は筋や腱の感覚受容器が刺激を受けるところから始まります。これらの受容器についてもよく見直しをしておくように。