ランメルモールのルチア

今年度もたまには趣味の話もしてみたいと思います.とは言っても、授業の記録もまだ1回しか書いていないところで、気が引けるのですが、興味のある方はつきあってください.

先週の土曜日(9日)から1週間、名駅・ミッドランドシネマでニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で上演されたオペラの録画上映がありました.5年くらい続いている企画で、今シーズンは昨年11月からはじまり、今回が第8作目.現地で3月19日に上演された、ドニゼッティ作曲「ランメルモールのルチア」です.
2年前にも同じ演出での上演があったのですが、このときの主演はアンアン・ネトレプコというデセイとは全く性格の異なる歌手でした(
感想はここ).
(Metライブビューイングはこれまでにも何回か紹介しました.例えば、
ここ

主演のルチア役が私の一番好きな歌手、ナタリー・デセイということで、土曜日と今日の2回観に行きました.

初めのうちはやや声に膜が掛かったような感じで、??と感じました.第1幕の登場の場面での有名なアリアも何となくくすんだ感じで、ひょっとして調子が悪い?と感じました.案の定、幕間のインタビューの声はややがらがら声で、当日はやや空気が乾燥していたのか、ややのどの調子が悪いとのことでした.
しかし、第2幕(台本上は第2部第1幕)からは本領発揮というか、いつもの透明感のある高音が響いていました.彼女の魅力は、透き通った声と高音のもつ美しい響き.そしてなんと言っても「歌う女優」ともいわれる見事な演技.第2幕は感情の変化が激しく、また登場人物も多いため、いかに演技や表情、歌で表現するかに注目していましたが、さすがでした.共演者との間の取り方などもすばらしく、十分に聴き応え、見応えのある舞台でした.

そして第3幕(台本上は第2部第2幕)はこのオペラの白眉、主人公ルチアの「狂乱の場」.結婚式の夜に新郎を殺してしまい、正気を失ってしまうという場面.15分にわたる独唱は、コロラトゥーラという高音を駆使する難曲、しかもしっかりとした演技をつけながら、「狂気」をいかに表現するか.ナタリーの真骨頂ともいうべきところです.これまでいくつかの演出や歌手の舞台をDVDなどで観ましたが、次々と新たな発見のあるすばらしい歌と演技でした.

最後のカーテンコールもナタリーらしい茶目っ気たっぷりの仕草で、いや、惚れ直してしまいました>^_^<

さて、このオペラのストーリーを紹介しないと「何のことやら」となってしまいますので、次回簡単に紹介します.