METライブビューイング《アクナーテン》《ヴォツェック》

 だいぶん時間が経ってしまいましたが、2月には2回の公演が上映されました。映画館はお客さんが入らないとやっていけませんから、入りが悪くとも営業をやめることはないようです。

 現地では11月末と1月初めに上演された録画ですが、
フィリップ・グラス作曲《アクナーテン》(MET初演)
 アクナーテン:アンソニー・ロス・コスタンゾ、カウンターテナー
 ネフェルティティ:ジャナイ・ブリッジス、メゾソプラノ
 クィーン・ティ:ディーセラ・ラルスドッティル、ソプラノ
 アメンホテプ3世:ザッカリー・ジェイムズ、バス
 ホルエムヘブ:ウィル・リバーマン
 指揮:カレン・カメンセック
 古代エジプトを舞台にした現代作品です。ジャグリングの演技が多用され、やや奇妙な演出にも感じましたが、これまでのこってりした作品と比べると新鮮でした。

ベルク作曲《ヴォツェック》
 ヴォツェック:ペーター・マッティ、バリトン
 マリー:エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァー、ソプラノ
 鼓手長:クリストファー・ヴェントリス、テノール
 大尉:ゲルハルど・ジーゲル、テノール
 医者:クリスチャン・ヴォン・ホーン、バスバリトン
 指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
 20世紀初頭に作曲されたドイツ語のオペラですが、貧しい主人公ヴォツェックが、貧しさゆえに自滅してしまうやりきれない話です。格差の広がった現代にも重なる物語で、アメリカの負の側面を描いているかのような物語です。

 ところで、新型コロナウイルスは世界中に広がっていますが、アメリカも例外ではありません。大勢の人が集まる歌劇場も上演中止を余儀なくされています。メトロポリタン歌劇場も今週からの上演を中止していますが、過去の録画分をWebサイトを通じて無料で放映するようです。スケジュールは以下にリストされています。現地で夜の時間帯で日本とは13時間の時差がありますが、余裕のある方は是非どうぞ。
https://www.metopera.org/about/press-releases/met-to-launch-nightly-met-opera-streams-a-free-series-of-encore-live-in-hd-presentations-streamed-on-the-company-website-during-the-coronavirus-closure/