プッチーニ

地域がら中日新聞を取っている方も多いと思います.今日のサンデー版は『オペラと日本」と題して、プッチーニという作曲家の『蝶々夫人』という曲を題材にオペラを紹介しています.(東京新聞:プッチーニ生誕150年 オペラと日本(No.865):大図解(TOKYO Web)

有名な『ある晴れた日に』は長野オリンピックの開会式やトリノオリンピックで安藤美姫が使いました.メロディーが思い浮かんだ人もいるかもしれません.

舞台は明治初期の長崎、アメリカから来た駐留士官ピンカートンの『日本人妻』になった蝶々さん(設定では15歳?).男の子もできるのですが、ピンカートンは帰米、数年後に戻ってきたと思ったら本妻同行で、蝶々さんは見事袖にされてしまうという、日本蔑視のような話です.アメリカ人が書いた同名の戯曲をもとにオペラ化しているのですが、当時の世界情勢などを考えると、いかにもありそうな話.いや、きっとあったのでしょう.もう少し時代が下ると、日本も同じことをやっていたわけですから、考えさせられることもたくさんあります.

音楽的には、日本の民謡などが引用されていたり、比較的取っつきやすい曲かもしれません.演出も着物を着た女性がたくさん出てきたり、日本家屋にアメリカ人が靴のまま上がってしまいそうになるシーンがあったり、となじみやすくしているものも結構あります.新聞に出ていた写真の舞台はずいぶん前にNHKが放送したような気がします.

日本が舞台となっていることもあってか、ヨーロッパでの上演で日本人歌手がプリマドンナに抜擢されたり、日本人が舞台スタッフに登用されたりすることが多いようです.それだけに、日本人にとっては大切なオペラ作品です.

以前に紹介したMETライブビューイングでも、今シーズンは『蝶々夫人』が上演されます.ちょうど春休みの時期.ぜひ行ってみてください.ちなみに今日は、ジョン・アダムズという現代の作曲家がつくった『ドクター・アトミック』という作品を見てきました.感想はそのうち・・・*^_^*

同じような映画企画をイギリスのオペラ劇場も始めました.来年、ささしまライブの109シネマズに来ます.(
上映情報 | UKオペラ@シネマ グラインドボーン音楽祭×ロイヤル・オペラ・ハウス
また、プッチーニで一番有名なのは『ラ・ボエーム』という純愛悲劇物語でしょう.新聞の記事によると、この『ラ・ボエーム』の映画版(多分オペラを舞台ではなく、映画のように撮影している)が来年公開されるそうです.(
映画『ラ・ボエーム』−オフィシャルサイト 〜イントロダクション〜、ポスターの右下の三角をクリックするとサワリが聴けます)

エリック・サティ:ジムノペディ

皆さんは明日の小テストに向けて勉強中かと思いますが、息抜き代わりに土曜日の『名曲探偵』の話題です.

エリック・サティという19世紀から20世紀初めにかけてのフランスの作曲家が作った『3つのジムノペディ』という曲が取り上げられました.ちょうどパリのモンマルトルに多くの芸術家が集った時代、サティもその中にいて『伝統』や『権威』に反旗を翻すように自分の音楽を模索していったようです.

そのサティの若かりしころの代表作です.ドラマやCMのBGMでもよく使われているので、一度は耳にしたことがあると思います.
いわゆる『クラシック』を感じさせない、イージーミュージックぽい、すーっと入ってくるような曲です.番組でも取り上げていましたが、非常にシンプルできくものの想像力にゆだねたようなところがあります.

私のイメージは、『夕暮れ時、やや薄曇りの浜辺を一人の女性が物憂げに歩いていく」です.
あなたは何をイメージしますか(*^^*) Youtubeでも簡単に出てきますので一度聴いてみてください.

ところで、この番組はこの数回のようにピアノ曲を取り上げることが多いですね.多分ピアノを習っている(習っていた)という人が多いので、ある程度意識しているのでしょうか?
珍しく休みなしでしばらく続きます.ピアノ曲は一段落させるのか、今度はベートーヴェンのヴァイオリンソナタ、通称『クロイツェル・ソナタ』です.トルストイがこの曲を聴いて感銘を受けて、同名の小説を書いています.(学生時代に読んだはずなのですが、ストーリーを忘れました)
続いて、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』、もうすぐクリスマスですから.その次がモーツァルトの『クラリネット五重奏曲』、名曲です.ぜひ聴いて(視て)ください.

静岡県:掛川城

今日は連休中日ということもあって、やや遠出をして静岡県の掛川まで行ってきました.

ここにある掛川城は戦国時代の初期に今川氏によって建てられたそうですが、その後、徳川、豊臣と支配が移り、先年の大河ドラマで有名になった山内一豊が城主だったときに拡張して本格的な城郭としたようです.この時天守も作られたのですが、幕末の安政大地震で倒壊し、明治に入って取り壊されたそうです.
したがって、現在の天守は最近再建されたもの.といっても鉄筋コンクリートではなく、ちゃんと木造です.最上階まで4階分あり、上るのは結構大変です.

脇にある御殿は江戸時代に作られたままのようで、重要文化財に指定されています.想像より小さかったのですが、身分によって使える部屋が異なっていて、しかも内装が差別化されていて、身分制の厳しさを感じました.ちなみにお殿様が使う仕事部屋はこれ.



よく時代劇に出てくる将軍が謁見する広間(江戸城の黒書院を想定している?)に比べればだいぶ質素ですね.

お城を見た後、近くに『葛布』と看板が出ているお店があったので何かと思って入ってみました.
くずの茎から繊維を取って、織物にしているそうです.京都の下鴨神社の蹴鞠の時の袴が葛布を使っているんだそうです.

なかなか気さくなご主人で、作業場も見せてもらいました.昔ながらの織り機がならび、ご主人いわく「時代に逆行したことをやっています」とのこと.でも、お店に並べられているのはバッグや財布、携帯ストラップなどいろんなアプリケーションがありました.
このお店の儲けのメインは、葛繊維で作ったカーテンやレースのようなもの.欧米で人気があるそうです.一見するとプラスチック?と思ってしまうのですが、長く使えば使うほど味が出てくる感じでした.わが家も今度模様替えするときには考えてみようかなと思いました.

お昼は、ご主人の親戚の方がやっているというお蕎麦屋さんを紹介してもらいました.とてもおいしいお蕎麦で、お客さんも一杯でした.
車じゃなければ、「熱燗!」といけたのですが、残念(x_x)

名フィル定期(第352回)

土曜日の名フィルの定期ですが、例によってプログラムは

ハチャトゥリアン:バレエ『ガイーヌ』(抜粋で4曲)
ショスタコーヴィチ:バレエ組曲第1番
ルーセル:バレエ『バッカスとアリアーヌ』第2組曲
ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』
ラヴェル:ボレロ

今回は『舞踏の歌』というテーマのもとに選曲されています.指揮は大友直人、結構有名な人なので知っている方もいるでしょう.
ポピュラーな名曲があり、またそれぞれが違った雰囲気を持っている曲なので、全体として非常に楽しいコンサートでした.

第1曲目には有名な『剣の舞』があります.本来は踊るための曲ですが、木琴が大活躍します.ショスタコーヴィチのバレエ組曲は第1曲は『叙情的なワルツ』という題がついているのですが、これもムードミュージックっぽく使われることがあるので、聴けば「あれか」という人も多いでしょう.

ショスタコーヴィチといえば一番有名なのは交響曲第5番、『革命』という表題で呼ばれることもあります.作曲のいきさつはいろいろあるのですが、きれいなメロディーもあれば力図強いリズムもある名曲です.昔『部長刑事』(関西放送、日曜夜でした)という番組のオープニングテーマに使われていました.

後半にはラヴェルが2曲並びました.ボレロはあまりにも有名なので、部分的であれ聴いたことがあると思います.単純なリズムの上に、2種類のメロディーをただ繰り返すだけ.しかし全曲にわたっての長大なクレッシェンド.こんな曲を思いつくだけでも驚きですが、名曲に仕上げてしまうところが『管弦楽の魔術師』ラヴェルの面目躍如.実はこれもバレエのための曲で、今もいろんな演出で演じられています.

『名曲探偵アマデウス』の第1回目もこの『ボレロ』でした.

さて、ボレロを生で聴くのは初めてだったのですが、最近の名フィルの充実ぶりを伺わせるいい演奏でした.聴衆がよく知っているだけに、特に管楽器のソロ奏者にはものすごいプレッシャーがかかります(残念ながらトロンボーンが2ヶ所音を外しました).またソロさえよければいいというわけではなく、リズムを刻む楽器もしっかりとしないとばらばらになってしまうので、オケとしての統一力というか、一体感がないとうまくいきません.
Wikipediaに少し詳しい解説が出ていました.

ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ

昨日はC組の皆さんのコンパに誘っていただきました.ありがとうございました.\(^O^)/

実は昨日は名フィルの定期演奏会の日で、栄の芸術文化センター・コンサートホールから金山へ直行しました.コンサートのことはまた後日にして、昨日の夜にNHKで放送された『名曲探偵アマデウス』を先に取り上げます.

夜7時からの放送でしたので録画を後から視たわけですが、テーマがラヴェル作曲『亡き王女のためのパヴァーヌ』というピアノ曲です.実際の曲はテレビの再放送(明後日火曜日の朝と今度の土曜日のお昼は決まっています)を視て聴いていただくのが一番ですが、実は私もこのピアノ曲を通して聞くのは多分今回が初めてです.

『ピアノ曲』と書いたのは、ラヴェルは自分が作曲したこのピアノ用の小品(5分ちょっとの曲です)をオーケストラ用に編曲していて、この編曲版の方はオケをよく聴くものにとっては比較的ポピュラーだからです.CDも2種類持っています.

聴き比べてみると結構違います.個人的にはピアノ曲の方がシンプルでかえって情感がこもった演奏ができるような気がしました.

ラヴェルのことは前にも少し書きましたが、『管弦楽の魔術師』ともいわれ、いろんなピアノの曲をオーケストラ用に編曲(オーケストレーションといいます)して大成功した作曲家です.ジョゼフ=モーリス・ラヴェル、1875年生まれ(1937年没)のフランスの作曲家です.管楽器の使い方もうまく、音楽は非常に色彩的です.音楽史的にはドビュッシーとともに「印象派」に分類されます.(絵画の印象派と同じ意味で使われています.)

さて、オーケストラよりピアノの方がいいと思った理由ですが、ちょうど白黒写真とカラー写真の違いと思っていただければいいでしょうか? プロの写真家の中には今も白黒写真にこだわっている方もいるように、カラーであれば何でもうまく表現できるというわけではなく、やはり白黒写真の方がより深部をえぐった表現ができる場合もあると思います.そういう意味で、この曲も白黒写真向きかなと.もちろん好みの問題ですが・・・(~0~)

METライブビューイング《サロメ》

少し前にオペラについて少し書きましたが、その時に宣伝したMET、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場の公演の映画版の上映が先週の土曜日(11月1日)から始まりました.

今週はリヒャルト・シュトラウスというドイツの作曲家の『サロメ(Salome)』という作品です.オペラにしては短くて1時間半くらい.ただ主役であるサロメ役はほとんど出ずっぱりで、かなりの難役だそうです.
あらすじは
ここ(http://www.geocities.jp/wakaru_opera/salome.html)を見てください.ちょっとぞくっとするようなストーリーです.

初演(1905年)のときは物議を醸して上演禁止にもなったそうですが、このような一見猟奇的とも思えるようなことも、現代では非現実とは言えないからか、世界中で上演されています.

ちょっと前に同じ『サロメ』を日本人のキャストでやった舞台を見て、物足りなさを感じていたのですが、今回のMETはさすがでした.
なんといってもサロメを演じたカリタ・マッティラ(Karita Mattila、1960年、フィンランド生まれ)というソプラノ歌手の歌唱力と演技.

作曲者はこのサロメという役に、歌手としての圧倒的なパワーと少女のような純真さを想定したそうですが、演じるにはさらに残酷さや狂気を表現する必要があるでしょう.

2回くらいものすごいアリア(独唱)があるのですが、圧倒されます.完全に成りきった上での熱唱.
また、途中に『7つのヴェールの踊り』という、オペラ歌手に歌ではなく、踊りを求める部分があります.いろんな演出があるのですが、文字通り『すべてをさらけ出した』演技(意味わかります??よね).別の劇場でやった映像がYouTubeにありました(
ここ:http://jp.youtube.com/watch?v=jdIzV5_nTNU).最後は目が・・・・・.(☆_★)

この歌手のための演出だそうで、同じ演出で誰か日本人でやらせようと探してみても、現在はもちろん、将来もいないかもしれません.

YouTubeで『サロメ(Salome)』といれると、いろいろと映像が入っていますので興味のある人はぜひ一度ご覧ください、