N響アワーもオケコンでした

せっかくの週末がうっとおしいお天気でした.今日は午前中に研究室に行って、帰りに以前宣伝した『ゲノムひろば』を見学してきました.

さて、今日のN響アワーは『アメリカのバルトーク』と題して、先週名フィルで聴いたばかりのオケコン(管弦楽のための協奏曲)でした.
N響の9月の定期演奏会の録画でしたが、偶然ですね.

さすがN響という演奏でしたが、ライブにはかないませんね.やっぱり生はいいです.
ただ録画だと演奏者のアップとか、指揮者の表情とかが見えるので、これはこれで楽しいですね.

今日の放送では池辺晋一郎のトークが長かった割に、珍しくダジャレがありませんでした.

名フィル定期(第351回)

昨日は名フィルの10月定期、今回もまたなじみのない方には???というプログラム.一応列挙しますと
ベルリオーズ:カンタータ『クレオパトラの死』
ハイドン:交響曲第45番嬰ヘ短調『告別』
アデス:・・・されどすべてよしとなり
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
です.
非常に素晴らしい演奏だったと思います.指揮は、マーティン・ブラビンズというイギリスの指揮者.初めての人でしたが、細部に目が届きながらも全体をしっかりと構成した演奏だったと思います.

ハイドンは『交響曲の父』として教科書にも出てきます.音楽史的にはベートーベンやモーツァルトより前の人で、100曲以上の交響曲を作っています.『古典派』の中心的な作曲家で、これぞ『クラシック』という雰囲気の曲が多いです.

この『告別』という曲は、決して告別式のための曲ではなく、本来速いテンポ(allegroやpresto)で演奏されるはずの第4楽章(交響曲というジャンルの曲は普通、4つの部分、楽章に分かれています)が途中でゆっくりのテンポ(adagio)にかわり、舞台上の奏者が順番に演奏をやめて舞台袖に引き上げているというユニークな演出をします.
ということで、『告別(Farewell)』という表題がついています.

比較的小さな編成(今回は30人弱)で演奏されます.室内楽オーケストラとも言いますが、ほぼ当時のオーケストラの編成を反映しているといっていいでしょう.まとまりはつけやすいのですが、音色や音程にごまかしがきかないので、合わせる能力が問われます.
わたしの持っているCDはアダム・フィッシャーという古典ものに定評のある指揮者と、オーストリアーハンガリー・ハイドンオーケストラという文字通りハイドンを得意とするオケですが、昨日の名フィルも全く遜色のない演奏でした.こういう曲にこそオケの『味』が出るのですが、かなりの美味でした.

メインは最後のバルトーク.1881年生まれのハンガリーの作曲家で、最も有名なのがこの曲です.管弦楽=オーケストラ(Orchestra)のための協奏曲=コンチェルト(concerto)なので、通称『オケコン』.

協奏曲というのは、普通はピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲のように、1つの独奏楽器とオーケストラの組み合わせで曲が作られています.独奏楽器(=ソロ)がその楽器の特徴を生かしたソロを演奏してオケが伴奏になったり、ときには互いに拮抗しあいながら曲が進みます.前回紹介したラフマニノフのピアノ協奏曲はピアノソロが特に目立つ曲です.

オーケストラのための協奏曲といのは、なんか矛盾したような表現ですが、オーケストラに使われている各楽器あるいは楽器群、パートをソロ楽器のように見立てて曲が作られています.次々と違った楽器が表に出てきながら、他がそれをうまく支えていかないといけないため、オケがオケとしていかに機能しているかを問われる難曲です.

編成も大きく、100人近い編成、個々のプレーヤーの能力とオケとしての成熟度がためされているようなものですが、非常にいい演奏でした.
バルトークはハンガリの民謡などをたくさん集めて自分の曲に活かしたりしていますが、この曲の中にもハンガリー民謡かと思えるメロディーが出てきます.ハンガリーはヨーロッパの国の中で唯一、モンゴリアンの国ですが、そのためか私たちの郷愁を誘うようなメルディーもたくさんあって、そういうところの歌い方や、ffでがんがん鳴らすところ、あるいは管楽器などのソロの妙技が堪能できました.

後の2曲もあわせて、全体としては、オーケストラとはこんなにもいろんな響きや表情をつくれるのかということを満喫できる演奏会でした.

リスト:ラ・カンパネラ

MET『連隊の娘』はご覧になりましたか? 感想が来ないので (>_<)(x_x)ゞ

ちょっと遅くなりましたが、先週土曜日の『名曲探偵・アマデウス』のテーマは、リスト作曲『ラ・カンパネラ』でした.

ピアノ曲なので、というわけでもないのですが、私はCDは持っていませんが、有名な曲なので、どこかで聴いたかな?という人も多いと思います.
10分足らずの曲ですが、一度聴いたら忘れられない響きです.『カンパネラ』というのはイタリア語で『鐘』という意味だそうで、その鐘の音を彷彿とさせる音がちりばめられています.

リストはこの曲を3回つくっているそうで、番組では冒頭部分の聴き比べができました.やっぱり3回目の曲、現在一般に演奏されている曲が一番聴きやすいし、印象的だと思います.
この番組の次の放送は11月1日(土)なので、それまでの間にまた再放送があると思います.興味のある方はぜひご覧ください.

リストはショパンと並び称されるピアニスト兼作曲家です.ショパンが1810年生まれでリストは1811年生まれ、ともにパリを活動の中心にして、リストは『ピアノの魔術師』、ショパンは『ピアノの詩人』とたたえられています.ライバルといってもいいでしょう.ただ、ショパンが故国ポーランドを追われるように出国し、家庭にも恵まれず39歳で亡くなったのに対して、リストは75年の人生で多くの弟子を育てています.

中学校?の時の音楽の教科書にリストの手の写真が載っていました.少しでも大きな手、というより指が大きく開いたほうがピアニストとして都合がいいということで彼は指の間を裂いています.解剖学でも習っているように、指の骨はかなり長いですから裂けば大きく開きます.

自分がピアノを弾けないので、『ラ・カンパネラ』がどのくらいの手の大きさ、指の開きを必要とするのかわかりませんが、弾いている様子を見ると超絶技巧その物でした.

『大きな手』といえば、ラフマニノフというロシアの作曲家の手も大きくて、以前にピアノ協奏曲第2番が取り上げられたときに、ラフマニノフの手の模型(death handとでも言うのでしょうか?)を見せていましたが、ちょっと(@o@)でした.
ただ大きいだけではなく、ものすごく柔軟で、人差指と小指で1オクターブとどいて、なおかつ、同じ手の親指で小指の向こうのミをたたけたそうです.結合組織がおかしくなる病気ではないかと疑われています.

ちなみにこのラフマニノフのピアの協奏曲第2番は、『のだめカンタービレ』で千秋がシュトレーゼマン指揮のオケをバックにピアノを弾いたときの曲、のだめがその後一晩中弾いていた曲です.トリノオリンピックで村主章枝が使いました(このときのCDの演奏者は手の小さなピアニストです).

オペラを手軽に楽しむ方法

ブックレットのようなタイトルですが、答えは簡単、テレビで観ることです.

NHKは土曜日の深夜にハイヴィジョンの『ウィークエンドシアター』という番組でよくやっていますが、今週はゴールデンタイム(夜8時〜)にニューヨークにあるメトロポリタン歌劇場という、多分世界で5指に入るオペラハウスの公演の録画を放送しています.
ここ(http://www.nhk.or.jp/bsclassic/special/index.html)に紹介があります.

これはMET、メトロポリタン歌劇場の略称です、が2年くらい前からやっている企画で、もともとはハイヴィジョン・5.1CHで撮ってライブで世界中に配信して、例えば映画館などで鑑賞してもらおうというものです.日本では、ライブではないのですが、国内の大都市の映画館で上映するという形で昨年から始まっています.

名古屋ではミッドランドスクエアの映画館でやったのですが、今年も全国で来月から始まります.NHKが体よくその宣伝に使われたということでしょうか? 多分新聞にも広告が出ますので、興味のある方は注意しておいてください.1回¥3,500です.
ここ(http://www.shochiku.co.jp/met/index.html)

今回のNHKのプログラムは昨年分の代表作を5本ということなのでしょう.一番のおすすめは、実は今日、今やってます.グノーというフランスの作曲家の『ロメオとジュリエット』です.もちろんシェイクスピアの原作を元にしています.主役のジュリエットを歌っているのがアンナ・ネトレプコという多分現在世界一といってもいいソプラノ.圧倒的な歌唱力、おもわずテレビに向かって拍手してしまっています.ラブ・シーンも濃厚です.

明日以降では、最後・金曜日です.ドニゼッティの『連隊の娘』というオペラで、ややマイナーですが、主役のソプラノとその彼氏役になるテノールは聴きもの、特にテノールは超高音が連発して、現在歌えるのは今回のディエゴ・フローレスだけといわれています.
いわゆる3大テノールで有名なルチアーノ・パバロッティ(ちょっと前に亡くなりました)を有名にしたのもこのオペラの成功だと言われています.主役のナタリー・デセイも体格からは想像もつかないくらいの迫力、確かお母さんです.

だいたいどれも3〜4幕ものですが、幕間にはバックステージツアー(舞台裏の案内)のようにいろいろ見せてくれて、歌手のインタビューもあるし、結構楽しめます.

ごらんになった方はぜひ感想をお聞かせください.

今日のN響アワーはマーラーでした

今日は一日うっとおしいお天気でした.特に出かけることもなくぼーっと過ごしてしまいましたが、夜はいつものようにN響アワーを楽しみました.

毎月1回は前の月にあったNHK交響楽団の定期演奏会からの抜粋です.
N響は昔からドイツ人指揮者を招くことが多いのですが、今回もハンス・ドレヴァンツという主にドイツの歌劇場で活躍している指揮者の元、有名なマーラーの交響曲第5番でした.

マーラーはチェコ生まれのユダヤ系で、19世紀後半から20世紀の初めにかけてドイツ・オーストリアで活躍した作曲家兼指揮者です.

映画の好きな方であれば、『ベニスに死す』のBGMといえば何となく思い浮かべてもらえるでしょうか? この曲は交響曲には珍しく5つの楽章からできていますが、その第4楽章(アダージョ)マーラーはチェコ生まれのユダヤ系で、19世紀後半から20世紀の初めにかけてドイツ・オーストリアで活躍した作曲家兼指揮者です.

ただ、この曲の圧巻はやはり第1楽章と第5楽章でしょうか.冒頭いきなりトランペットのソロで始まりますが、完全にベートーヴェンの交響曲第5番『運命』の冒頭を意識しています.曲の作りもベートーヴェンと同じように、同じリズム形を繰り返しながら進行します.口ずさめるようなメロディーはありませんが、いつの間にか曲に引き込まれてしまいます.
YouTubeでも別の演奏(クラウディオ・アバド指揮・ルツェルン祝祭管弦楽団)ですが聴けます.
ここです.

第5楽章はホルンが活躍します.次々の楽器の組み合わせが変わり目が回りそうなのですが、最後はやはりベートーヴェン『運命』の第4楽章を思い起こさせるような展開で終わります.同じ5つ目の交響曲、曲の底辺に流れる思想性にも共通するものを感じます.

私はCDは2種類しか持ってませんが、一度聴いてみたいかたはどうぞ.マーラーにしては明るい曲です.(^_^;

ところで、トランペットのソロで始まる曲といえば、一番有名なのが『展覧会の絵』でしょう.ロシアの作曲家ムソルグスキーがピアノ用に作曲した組曲を、フランスのラベルがオーケストラ用に編曲して有名になりました.ラベルは『ボレロ』の作曲者です.
で、昨日(土曜日)の夜7時からNHK hivisionで『名曲探偵・アマデウス』という番組をやっていました.今まで毎週金曜だったのですが、視聴率がいいのか格上げです.この番組で取り上げていたのが、この『展覧会の絵』でした.この番組も毎回楽しみにしています.
Webは
ここ(NHK クラシックミステリー 名曲探偵アマデウス)です.
この番組は何回も再放送していますので、ぜひごらんください.