名フィル定期(第356回)

授業がないとなかなかファイルを開かないからか、趣味のページも久しぶりになってしまいました.

先週は、火曜日にヴェッセリーナ・カサロヴァという現在世界で1,2を争うメゾ・ソプラノ歌手のリサイタルと、昨日はMEライブ・ヴューイング「プッチーニ:蝶々夫人」、名フィル定期にいきました.
3月はちょっと時間ができるはずだったのでいろいろ入れてしまい、ちょっと後悔してます.

さて、まず名フィルの定期ですが、3月は今シーズンの最後ということで、華々しく「花火」というタイトル、曲は
ストラヴィンスキー:幻想曲「花火」
プロコフィエフ:交響的協奏曲(チェロ協奏曲第2番)
グラズノフ:交響曲第5番

今回もまたなじみのない名前が並んでいるかもしれません.今回はすべてロシア、あるいは旧ソ連の作曲家です.チャイコフスキーやボロディンのような「これがロシアの大地だ!」という響きではないのですが、ドイツやフランスの作曲家とは違う独特の音楽です.

バレエに興味のある人ならストラヴィンスキーの名前は聞いたことがあると思います.「春の祭典」、「ペトルーシュカ」、「火の鳥」は彼の代表的なバレエ音楽(これらを指して、ストラヴィンスキーの3大バレエといいます).20世紀の作曲家で、亡くなったのは1971年、「春の祭典」などは、これがクラシック音楽?と耳を疑うような曲です.今回の「花火」はわずか5分足らずの曲ですが、いろんな花火の様子を表現しているかのように、リズムや音色が目まぐるしく変わる楽しい曲です.現代音楽の香りはしますが、メロディーや音色を十分に楽しめるようにつくられています.

2曲目のプロコフィエフもバレエ音楽で有名な作曲家.「ロメオとジュリエット」というバレエ音楽では「パトリオット家とモンタギュー家」という曲が有名で、聴けば誰でも「あれか」とわかるはずです.
今回の演奏は、記憶に残っている限りいい曲だったのですが、どういうわけか睡魔との闘いを強いられ(>_<)、印象があいまいです.珍しい曲でCDを手に入れることもできず、予習していないのが響いたかもしれません.
ただ、チェロの独奏をしたタチアナ・ヴァシリエヴァはまだ若い(多分30代)のですが、かなり有名なチェリストだそうです.使っていた楽器は、あのストラディバリウス.小さくても遠くまで響きわたるような、それでいて透明感のある素晴らしい音でした.

メインのグラズノフは曲の特徴をとらえた力強い名演でした.この作曲家は有名な曲を探すのが難しいですね.超マイナーです.
チャイコフスキーの次の世代の作曲家で、オーケストラのための曲、特に交響曲に力を入れた作曲家です.この第5番は、それほど長い曲ではありませんが、4つの楽章がそれぞれ違った雰囲気、曲想を持っています.いずれもメロディカルなので、あまり難しいことを考えずに聴くこともできます.
全体に管楽器が活躍する曲で、第2楽章の木管楽器の掛け合いや第4楽章の金管楽器を中心とした大音量のファンファーレは聴きものです.

シリーズを締めくくるにふさわしい名演で、文字通り華々しく終わる聴き応えのあるコンサートでした.