MET:トスカ

先週土曜日(12月7日)からMETライブビューイングの今シーズン3作目である
プッチーニ作曲・歌劇《トスカ》
が上映されています。今週金曜日まで^_^;

昨日観に行ってきましたが、前回紹介したチャイコフスキー《エフゲニー・オネーギン》よりもよかったと思います。METライブビューイングでは数年前にも別の歌手で上映していますが、今回の方がリアリティがあり、感激度は数倍上でした(*^^)v

舞台は1800年のローマ、ナポレオンがヨーロッパを席巻している頃で、ナポレオン軍がローマにも進軍し、当時の教皇政府軍を打ち破る日の前後の出来事です。3幕構成ですが、第1幕はカヴァラドッシが絵を描いているローマ市内聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会、第2幕がファルネーゼ宮内のスカルピオの執務室、第3幕が牢獄兼処刑場のサンタンジェロ城。いずれも現在ローマ市内に残っているようで、
ここで紹介されています

主な登場人物は3人
ローマ一の歌手、フローリア・トスカ(カヴァラドッシの恋人)、ソプラノ
画家でボナパルティスト、マーリオ・カヴァラドッシ、テノール
教皇政府のローマ警視総監、スカルピオ、バリトン

トスカに横恋慕するスカルピオがカヴァラドッシを陥れて、トスカを陵辱しようとするも、逆にトスカに殺されてしまうという話。拷問あり、処刑あり、自殺ありで、オペラではこの3人がともに死んでしまうという、とんでもない展開です。

今回の上演では第2幕と第3幕がすばらしい(^o^)パチパチ

第2幕はカヴァラドッシの拷問から始まり、スカルピオがトスカにいいより、最後にはトスカがスカルピオを殺してしまいます。一気呵成というか、どんどん引き込まれて気がついたらこのオペラで最も有名なトスカが歌う「歌に生き、愛に生き」が始まり、引き続くトスカとスパルピオの
duoになっていました。

欲望丸出しのスカルピオに対して、そこから逃れようとするトスカの感情が歌と演技で非常にわかりやすく表現されていました。また、トスカがスカルピオを殺してしまった後の演技も、オペラであることを忘れてしまうくらいにリアリティがありました。

トスカを歌ったのはパトリシア・ラセット、アメリカ生まれのソプラノ歌手で、現在はこのトスカが最も気に入っているとか。METライブビューイングでは、
以前に同じくプッチーニの《蝶々夫人》を歌っています。ブラボー(^-^)//""パチパチ

トスカの恋人・カヴァラドッシを歌ったのがロベルト・アラーニャという現代を代表するテノール。第3幕のアリア「星は輝き」が非常に有名で、アラーニャの声に酔いました。そして、トスカがカヴァラドッシにスカルピオとの顛末を語る部分では涙がこぼれそうになり、カヴァラドッシが死んでしまっていることを知った時のオケの響きも、わかっていてもどきっ(!_+)

PS:『動物のお医者さん』という漫画をご存じでしょうか? 20年くらい前のものですが、結構はやってドラマにもなりました。この中に、主人公「ハムテル」の母親がオペラ歌手で、トスカを歌い、ハムテルたちがエキストラで出演するというストーリーがあります。舞台上でいろんなトラブルがあり、結局ハムテルたちがぶちこわしにするという話でした。(^_^)b

年内は《トスカ》で終了。年明けはプッチーニより一世代前の巨匠・ヴェルディの最後にして最高傑作《フォルスタッフ》です。シェークスピアの《ウィンザーの陽気な女房たち》などをもとにつくられた喜劇。シニカルなところもあり、笑うに笑えないお話です。
ここを参考にしてください。